味噌醤油仕込人顛末記 ----- 萩市の味噌醤油蔵から日々のあれこれを発信
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2005/08/19//Fri.
暑さの尺度

味噌の麹室へ蒸した麦を入れるとき、外と麹室の中を何度も往復するのですが・・・
外気温との差があまり無いのでしょう、35℃の麹室もさほど暑く感じません。
人一倍汗かきで、夏バテしやすい私ですが、一作業終わったあとの水シャワーで、なんとか凌いでいます。

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2005/08/20//Sat.
湿度と温度の関係

 蒸した麦や米に種麹(麹菌)を混ぜ合わせ、麹室に入れる工程について書いておきます(これは味噌の場合の話です)。

 麹室に入れた時の温度を30℃にする場合(高すぎたり低すぎたりすると、麹菌の生育が順調に行きません)、蒸しあがった麦や米に種麹を混ぜ合わせる工程が終わる時に30℃になるよう予想して冷却します。夏なら35℃、冬なら55℃といった具合です。その日作業をする人数、その時の作業者の熟練度なども考慮します。
気温は勿論のこと、湿度も冷め方にかなり影響します。同じ気温の場合、湿度が高い日の方が明らかに冷めにくいと思います。逆に、湿気をあまり感じない日は、暑くても冷めるのが比較的早いです。
 
 こうして書いてみると、かなり難しい事のようですが、慣れてくれば、その時の気温や湿度など見なくても、感覚(勘?)で冷却温度を決めて大丈夫です^^; 「今日は昨日よりちょっと涼しいから昨日より2度上げよう」、「今日はかなり湿気が高いから昨日より低くしよう」、といった感じです。
目標温度から1度や2度の誤差などしょっちゅうだし、5℃低かろうがなんとかなりますし、その失敗が意外にも好結果に繋がったり。あとは麹菌の素晴らしい力に任せるのみです。
人間のやっている事は、麹室の温度調整や手入れ(麹を手で混ぜる)など、麹を造る手助けだけなんだと思います。
ぴったり温度が合った時は、勿論気分いいですけど^^

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2005/08/22//Mon.
味噌と醤油を造るということ

当蔵では、味噌も醤油も原料から全て醸造しています。
一日の作業は複雑さを極めます。
例えば、朝は醤油の仕込みをした後、味噌の蔵出しをして、昼から醤油を絞りながら味噌用の麦を蒸し、麹の手入れをするなど、何かをしながら他の作業をするという事が多くなります。
この仕事に就いた当初は、作業の流れが掴めず混乱していましたが、慣れてくるものです。

味噌醤油屋といえば、昔は醤油屋さんからは味噌屋と言われ、味噌屋さんからは醤油屋と言われていたそうです。
つまり、どちらかがおろそかになる、と言う意見だと思うのですが。

しかし思うに、味噌醸造から醤油醸造のヒントを得たり、またその逆しかり。
味噌醤油屋ならではの製品が出来る可能性もあるのでは、と考えています。

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2005/08/23//Tue.
麹菌について

味噌や醤油の起源には諸説ありますが、自然界の麹菌を偶然に利用して結果的に醸造となった事が始まりである事は確かでありましょう。
機械化される前の大昔の醸造は、圧力を確認しながら蒸す圧力釜もないし、空調で温度調節する麹室もなかったはずです。

冬場に中々麹の温度が上がらない時(麹菌が原料に食い込まない状態)、麹室の温度を上げても、急に麹の育成が活発になるものではありません。そういう時はこちらはあたふたとするわけですが、麹室に入れて二日目の夜半頃から急に育成が進み、三日目の朝には、なんでも無かったようにちゃんと味噌麹が出来ている事には、毎回感嘆します。
また、当蔵の醤油は三段仕込みという、一つの仕込み桶に三回に分けて麹を仕込むやり方をしていますが、一度目の麹の出来が悪くても、二回目と三回目の麹が良ければ、一月も経てば三回とも出来の良い麹で造った諸味と全く遜色なくなるという事も例として挙げておきます。これはつまり、麹菌の特性として「良い麹」が「悪い麹」から悪影響を受けるのではなく、「良い麹」が「悪い麹」に好影響を与える度合いが大きいということではないでしょうか。

大昔の職人も、そのような素晴らしい麹菌の特性を経験と感覚で熟知していたのでしょう。

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2005/08/24//Wed.
作業場が輝いて見える時

 当醸造場の建物は、基本は大正時代に建てたものであるし、移築(諸味がある建物は、元は小学校だと聞いております)や建て増しの部分が多く、近代的な工場のように、決して見栄えの良いものではありません。
天井や梁や柱には、長年掛かって付着した白い麹菌が、びっしりと付いています。
床は作業中に落ちる塩気や水で、地面のセメントが痛みやすく、補修の繰り返しで、複雑なまだら模様になっています。

 休日の昼下がり、何かの用事で工場へ入る事があります。
照明を付けず薄暗い中を奥へ歩き、丁度大豆の蒸し缶の前の通路に来た頃、木漏れ日のように何本かの光の線が、壁や天井の杉板の節穴から出ています。
洗った桶が何十個と逆さに干してあります。
休みの前の日に、普段より念入りに一週間の汚れを落として、整理整頓された作業場。
一週間、機械音や人の声で慌しかった作業場が、ゆっくりと休息しているように感じる時です。
作業場が輝いて見えるのは、そんな瞬間です。

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